KIISについて

KIIS2010ビジョン
〜次世代に繋がる情報化・産業活性化のプラットフォームを目指して〜

IT技術革新が消費行動や社会のネットワークに大きな変化をもたらし、情報セキュリティ、個人情報保護への対応が社会から要請されている。社会動向においては、地域格差、グローバル化が進み、経済・社会システム、産業構造は大きく変化し、「東京一極集中」「海外への投資」が加速している。また、制度面においては、公益法人制度改革に伴う公益事業の見直しと自立化が求められるなかで、「民間が担う公益」の重要性が増大している。

当財団は、このような環境変化に対応して公益法人としての役割を果たし、わが国の社会を活力あるものとするべく、設立40周年にあた2010年における当財団のあるべき姿を示した「KIIS2010ビジョン」を策定して遂行することによって、関西地域の情報化と産業活性化に貢献したいと考えています。

  1. 1.ビジョン策定の基本的な考え方

    1. これまで「情報化」「産業活性化」の視点からアプローチしてきた政策提言、情報発信、人的交流を踏まえ、価値創造型事業への取組みにより、関西地域の高度で安全な情報化社会と地域経済の活性化を実現する。
    2. 「ビジネス」「環境」「健康」「教育」「生活」など成熟社会の様々なニーズ対応と課題解決のため、「次世代の情報ネットワーク社会の基盤づくり」、「次世代情報アクセスサービス」を睨んだ新しいIT利活用、産業育成をテーマにした調査・研究・提言活動を行い、関西発モデル事業プラットフォームを立ち上げる。
    3. 長期的な財政自立化と安定化を果たし、関西地域の情報化・産業活性化を推進する新たな公益法人としてのプレゼンスを上げる。
  2. 2.KIIS2010ビジョン

    ミッション

    情報化・産業活性化の取組みを通じて「情報革新」「産業革新」がもたらす「いつでも、どこでも、誰もが、安全・安心・利便性を実感できる豊かな社会の実現」に貢献する

    ビジョン

    次世代に繋がる情報化・産業活性化のプラットフォームとなる

  3. 3.行動指針

    1. 「価値創造型事業の実現」をめざす

      KIISが持っている知恵・技術を最大限活かし、IT利活用、産業育成の推進により、社会や企業の利益向上、満足度の向上、安全安心の社会、新たな社会システムの構築に貢献する。

    2. 「関西発モデル事業のプラットフォーム」となる

      関西の地域資源を活用して、先端事業、次世代情報アクセスサービス、次世代のIT社会の基盤づくりのためのプラットフォームの検討、開発に着手する。

    3. 「産学官の強いパートナーシップ」をつくる

      産業界、大学研究機関、自治体、地域とのパートナーシップ連携をさらに強化し、「産業」と「研究」のネットワーク、国内外の人的交流、人材育成を推進する。

    4. 「事業評価」「情報公開」により事業の可視化を図り有効性を上げる

      事業評価の仕組みづくりと、事業の成果を内外にわかりやすく発信するため、事業説明会、成果報告会、インターネット等での情報公開により、KIISの認知度・プレゼンス・ネットワーク力の向上を図る。

    5. 「新公益法人」としての財政基盤を強化する

      事業の効率性と有効性を高め、収益構造の改善を図り新公益法人として自立化するための収支の適正バランスを保つ。

  4. 4.ビジョン実現に向けての重点施策

    1. A.事業

      1. 情報化・産業活性化の新たな視点で調査研究を行い、「ビジネス」「環境」「健康」「教育」「生活」分野に対応した価値創造型事業に取り組む。

        1. @情報化
          • 中小企業経営革新のためのIT経営の普及促進
            中小企業がIT利活用により経営革新、生産性向上を図るIT経営の実践を官民連携ネットワーク「関西IT経営応援隊」を通じて研修事業、ベストプラクティスの普及事業を実施する。
          • IT経営を牽引するCIO育成
            CIOに必要な取組みと課題解決を「関西CIOコンファレンス」のベストプラクティスの実践を通じて関西におけるCIOの育成を図る。
          • オープン・ソース・ソフトウエア(OSS)の普及啓発
            オープン・ソース・ソフトウエア(OSS)は情報システムの開発手法、活用ノウハウ、新たなOSS人材育成の面で新たな局面にあり、セミナー、研修により、関西での普及啓発を促進する。
          • 行政情報化プロジェクトマネジメントサービス
            行政情報化計画の企画・立案、システム導入・IT人材育成にいたるまでの一環したプロジェクトマネジメントサービスに取り組み、行政サービスの向上、行政の効率化に貢献する。
          • 行政における電子契約導入の促進
            民間ASPによる行政の電子契約の実現を検討し、行政向け電子契約の標準仕様を国に提言する。
          • SaaS・ASPによる情報サービスの提供拡大
            ASP型施設予約システムの普及により公共施設予約サービスのASP型サービスメニューを拡大する。行政、中小企業におけるWebアプリケーション、SaaSの用いたアプリケーションの活用実態調査を行い、アプリケーションサービスによる新たな情報サービスシステムを研究開発し、その普及にあたる。
          • 個人情報を安全に有効活用するための情報セキュリティシステムの開発
            個人情報保護のためのセキュア通信インフラPalne/PSの利用拡大を図り、ICカードによる権限認証、匿名化技術の開発検討により、セキュリティの改善点を提言する。
          • 保健・福祉サービスソリューション向上のための健康情報システム開発
            レセプトデータと健診データを活用した医療費分析のあり方等の調査研究に着手し、研究成果を関係機関に提言する。その成果を実用技術分野に活かすことにより、健保組合等の現場における適正医療の推進支援に役立てる。
          • プライバシーマークの認定拡大による個人情報保護法の制度普及
            プライバシーマーク付与認定指定機関としての審査能力を高め、安全安心な社会の実現に向けて、個人情報保護の精神(Pマーク制度)を普及啓発する。
        2. A産業活性化
          • 新事業・新技術を創出する関西フロントランナープロジェクトの推進
            企業グループが進める事業化支援、希少金属の枯渇・規制課題等に対応する「自然順応型ネオマテリアル創成研究会」や太陽電池、燃料電池、二次電池分野での戦略的技術開発を目指す「新エネルギー技術創成研究会」、ものづくり企業が進めるレーザ加工技術支援、新たな情報家電の製品サービス開発を支援する「情報家電ビジネスパートナーズ事業」を推進する。
          • 中小企業資金融資促進のための技術評価による販路開拓支援
            金融機関に対し中小企業の製品開発・事業化の技術評価を実施し、資金融資の円滑化を進める。
          • 次世代技術の取組み
            中小企業のものづくり基盤技術(鋳造、鍛造、切削、メッキなど)の高度化に資する革新的でハイリスクな研究開発を支援し、国際競争力の強化と次世代の事業の創出をめざす。
      2. 次世代の情報ネットワーク社会の基盤づくり、次世代情報アクセスサービスを考えるコミュニティを立上げ、調査研究からの提言、提言から実証事業に繋がる関西発モデル事業を立ち上げる。

        • 企業・地域・行政情報化SaaS・ASPの促進と実証事業の構築
          これまでの地域・行政情報化支援ネットワークを有効に活用しながらSaaS・ASP(インターネット経由で情報処理を行うサービス)の促進、アプリケーションサービスの開発、サポートネットワーク構築による導入・運用コストの低減化の方策について研究会を立上げ、試行運用を実証する。
        • 次世代情報アクセスサービス共通技術基盤研究の立上げ
          脆弱性発掘の研究、個人情報匿名化技術(アノニマイゼーション)の開発の方策と個人情報を安全にさまざまなサービスに利活用できるアプリケーション、個人情報データバンク構想の研究会を立上げ事業化の可能性を検討する。
      3. 中堅・中小企業、ベンチャー企業の先進技術を産学ネットワーク、パートナーシップ支援による関西発モデル事業を立ち上げる

        • レーザプラットフォーム
          ものづくり企業は、製品・部品の複雑・微細化、コストダウンのための生産技術開発・超微細金型開発の課題に直面しており、これに対応するため、「レーザ加工技術」の応用が求められている。公設試験研究機関、大学、関係機関等レーザを扱う拠点が連携し、レーザ技術導入を促進、普及・啓発し、生産技術者育成や設備導入支援を行い、関西のものづくり企業のイノベーションの創出を推進する。
        • 未来型情報家電・イニシアティブ
          家電企業、コンテンツ企業、放送局、広告代理店等が、次世代の情報家電のビジネス創出を構築する。研究会、ビジネス創出タスクフォースの運用を通じて統合されたプラットフォーム化をめざす。
    2. B.組織改革・制度改革

      1. 公益法人制度改革に沿って、一層厳格な組織運営と公益増進に寄与する事業活動を行うことが求められているため、内部統制と説明責任体制、情報公開制度を構築する。併せて、事業の実効性、社会貢献、ビジョン実現度を評価する仕組みづくりを行い、事業の改善を図る。
      2. 事業の緊密な連携、価値創造型事業への取組みのために、調査企画、事業推進、普及啓発の機能に応じた組織を編成し、機動的かつ効率的な事業運営を図る。
      3. 人事制度の改革を進め、採用、キャリア開発、外部人材の活用、民間企業(賛助会員等)との人事交流等、ビジョン実現を目指す人材育成と人財(材)活用を図る。